お金ってできればたくさん欲しいですよね(当たり前w)。お金があればスーツも買えるし、靴も買えるし、小物だって買える。。でも、サラリーマンのほとんどは給料が決まっていて、お小遣いも決まっていて、なかなか買いたい時に買いたいものが買えないということが多いと思います。

「仕事を頑張る」という選択肢も大事ですが、投資という選択肢もありだと思います。体は一つですし、ダブルワークが難しいのも事実。ただ、知識がない!ということだけで投資に手を出せない人が数多くいるのもまた事実(はい私です。)

そんな方に、投資初心者でも投資知識がなくてもトライすることができる投資が、楽天がサービスを開始した楽ラップです。

楽ラップは楽天証券が提供している投資初心者向けのラップサービス。投資知識がない人でも簡単に投資にチャレンジできると証券業界や投資業界では話題になっております

縁あって証券会社で働く友人に話を聞くことができたので、そもそもラップとはという超基本から、実際の楽ラップ開始までの流れまで、楽ラップに興味がある投資初心者の方がこの記事をみれば、投資初心者でもわかるレベルで楽ラップの全てがわかるように細かく解説してもらいました。

楽ラップに興味がある、お金を預けるだけでできる簡単な少額投資に興味のある方は、ぜひごらんください。

ラップとは、富裕層のために生まれた富裕層のためのオーダーメイド型投資サービス

ラップとは証券業界ではラップサービスと言われており、証券会社が投資家からお金を預かって資産運用を代行するサービスのことをいいます。

「お金はいっぱいあるから投資しておきたいんだけど、自分で色々やるよりプロに任せておいた方が安心だし上手いことやっておいてよ」というお金持ちの要望から生まれたラップは、優良な投資家(=お金持ち)をたくさん抱えている野村証券や大和証券などの対面大手証券会社が得意としており富裕層向けに提供して浸透していき、お金持ち投資家限定のサービスとして定着してきました。

ラップサービスの最大の特徴は「投資のプロに要望だけ伝えてあとはおまかせ」であることです。投資家はお金を預けた投資のプロである証券会社等に「何円」を「どんな感じで」運用するのか要望だけを伝えてあとはおまかせします。そして定期的にどういう状況であるかを報告してもらい、「もうちょっと冒険してみてもいいよ」とか「この調子で頑張ってくれ」とか「旅行に行くからちょっとだけ現金にして戻してくれ」とか言って運用を希望する時期まで続けていくのです。

ラップ便利ですね~、やりたいですね~、自分はこの説明を聞いた時すぐにラップがしたかった!(使い方間違ってるかもw)。「お金あるしラップサービスやってみるか!」といっても、昔はできませんでした。

なぜなら、ラップサービスは先ほども記載した通り、富裕層向けのサービスだからです。ラップサービスが富裕層にしか提供されなかった理由が2つあります。

ラップサービスは投資金額のハードルが高かった

従来の大手証券会社のラップサービスは最低でも数千万円からというものがザラなんですね。「みんなラップサービスを求めてるからみんなにやってもらえばいいじゃないかー」と、ユーザー側は思いますが、ラップサービスは運用コストがかなりかかってしまうんですね。

担当者が投資家の要望を聞き、オーダーメイドで資産構成を考え、運用し、訪問して報告を行い、また運用をして・・・と付きっきりで運用を行う為、証券会社も非常に手間がかかります。ラップサービスにかかる手数料というのは、基本的には「預けている金額×数パーセント」という形で発生するため、ある程度の金額を預けてもらわないとかけている手間に対して、証券会社がかけている費用を回収できなくなることから、投資金額を数千万円からと高額な投資額が条件となっていました。

ちなみに、こちら野村証券さんのラップを紹介しているページですが、ミニマムで500万円~で、エグゼクティブラップになると5,000万円からと一般人のサラリーマンには到底手がとどきませんねw

投資に対しての基礎知識が必要だった

最初に「どんな感じ」で運用するのかを担当者に伝えると書きましたが、そもそもこの「どんな感じ」が一般的なサラリーマンでは伝えられないのです。今このブログを読んでいる方も100万円あったらどんな感じで投資をしてほしいか伝えられますか?おそらく難しいでしょう。

ただ、数千万円も投資できる富裕層の場合は投資に対しての基礎知識はあるので、どんな感じでということがより具体的に伝えられるんですね。「株?債券?よく分かんない。リスクとリターンの割合?なんじゃそら、とにかく一番儲かるようにやってよ。」という状態の一般的なサラリーマンには、資産を預ける際に運用の方針すら設定することができずサービスが提供されなかったということもあります。

楽ラップとは投資初心者向けに初めて提供されたラップサービス

楽ラップとは2016年に楽天証券が開発した「投資初心者向けのラップサービス」です。

先の章でラップは、富裕層のために開発された富裕層のための富裕層にしか提供できないサービスと説明しましたが、一転、楽ラップは初心者向けのラップサービスなんですね。楽ラップが初心者向けであるというポイントを2点まとめてみました。

  1. 楽ラップは最低投資費額が低い
    従来のラップサービスは数百万~数千万円のまとまった投資額が必要でしたが、楽ラップは最低金額が10万円から投資可能
  2. 知識がなくても始められる
    従来のラップサービスは「このくらいのリスクは取れるから、その上で10年後にこのくらいのリターンを目指して運用してほしい」と最低限の知識が必要でしたが、楽ラップでは、年齢や好きな色など、簡単な質問にいくつか答えるだけ投資家の特徴を判断し資産配分を自動で決定

上記のように、投資障壁が非常に低いといえますね。楽ラップ実施までの流れも非常に簡単。

  • 投資スタイルを認識するための簡単な選択式の質問に15問答える
  • その回答に対しての投資プランが楽天証券より提案される
  • 内容に疑問がなければそのまま費用を入れ開始

一番最初にこの流れを聞いた時は、「本当に?」と簡素過ぎる開始までの流れに少し怪しいとさえ感じました。

ラップサービスは証券会社の運用工数が非常にかかることから富裕層向けのサービスとされてきましたが、楽天証券がラップサービスを完全機会化することに成功することで、従来のラップサービスのように一人一人の顧客に担当者をつけなくて済むので、結果10万円からサービスを提供することができ、投資初心者のかたでも実施できる楽ラップサービスが誕生したんですね。

楽ラップは日本最高の知能と世界最大級の運用コンサルが結集したサービスといえる

自分の大事なお金を全自動のラップサービスにまかせるって大丈夫なの?と楽ラップのサービスレベルに疑問が残ると思います。

それはそうですよね、簡単な質問に答えるだけで自分の投資スタイルが読み取れるの?という点も疑問ですし、診断結果により分配された自分の投資先が最適な投資先なのか?という点も疑問です。そこで、投資スタイルを割り出している診断力と、投資先が最適なのかという運用力についての2点から楽ラップのサービスレベルについてまとめてみました。

診断は東大発のベンチャー企業「FINATEXT(フィナテキスト)」社が担当

楽ラップの診断は、15の質問に答えることで資産配分と想定リターンを算出する仕組みになっています。この資産配分に沿ってその後の運用判断をしていくため、ここがきちんと自分の「したい運用」に近いものなのかが非常に重要です。

と言っても、投資初心者にとっては診断結果を見せられてもそれが自分の意向に近いのかすらもわからず、この診断結果を信頼するしかないのですが、本当にこの診断システムは正確なのか気になりますよね。

この「診断システム」ですが、「FINATEXT(フィナテキスト)」という会社が開発しています。あまり聞いたことのない方も多いかもしれませんが、実はこの会社、東大発のベンチャー企業として、特に金融業界ではかなり注目されている企業です。

特徴としては金融とテクノロジーを組み合わせて、金融商品(株式・投資信託・FX)を解説して教育した上で投資家に育てていくようなプロジェクトを主にWeb上で展開しており、「初心者」をターゲットとした取り組みを「大手金融機関」と協業しながら行っている。という点になります。

グローバルに展開しており、マレーシア最大の銀行であるMaybank主催のフィンテックコンテストで優勝するなど、アジアを中心に世界で活躍していますが、中でも楽天証券とは仲が良いようで、共同で開発した株価を予測して楽しめるアプリ「あすかぶ」は証券業界でもかなりのダウンロード数を誇る有名なアプリになっています。

それだけ信頼と実績のある「FINATEXT」は、金融にもITにも知見のある企業ですので、「ロボアドバイザー」を開発する上ではこの上ない企業と言えるかもしれません。一部では、「FINATEXTが参画しているなら」とそちらに信頼を置いて楽ラップを始める投資家もいるくらいですから、今出ているネット系のラップサービスの中では信頼性の高いシステムと言えるかもしれません。

運用は世界最大級の運用コンサルティング会社「マーサージャパン」社が担当

楽ラップの運用についてアドバイスを行っているのは「マーサージャパン」です。マーサーといえばこれも金融業界では知らない人はいない、世界最大級の運用コンサルティング会社です。

「マーサージャパン」としての投資助言の歴史自体は浅いですが、楽天証券が独自に判断しているわけではなく、しっかりと世界的に実績のある会社から投資助言を行っているという点で、少なくとも、従来のラップサービスと同水準の運用力は提供できていると言えるでしょう。

また、ステートストリートコーポレーションという、運用資産残高2兆ドルを誇るこれも世界最大級の金融法人パートナーも参画しており、2社のマンモス会社のバックを付けて満を持してのリリースとなったようです。

これらの、FINATEXTと開発した診断システムとマーサージャパンのアドバイスに基づく運用力により、楽ラップのサービスレベルとしては決して「胡散臭い」類のものよりも従来のラップサービスの品質に近いと言える、企業が開発しているといえるでしょう。

楽ラップを実施した際に楽天証券に支払う費用は運用額の約1%と想定できる

投資初心者でも15の質問に答えるだけで簡単に始められるラップサービスということがわかりましたが、楽天証券にいくら支払わないといけなのか、楽ラップの手数料が気になりますよね。

初心者のイメージとしては、全自動のラップサービスを開発するのに相当の開発費用がかかるというのが、目に見えてわかるのでさぞ高いイメージがあります。。

まず、楽ラップには「固定報酬型」と「成功報酬併用型」の2種類の手数料コースが用意されています。それぞれのコースの特徴についてまとめてみます。

楽ラップ手数料プランの固定報酬型について…
利益が出ようが損をしようが運用額(資産額)に対して一定で手数料がかかるコースです。具体的には、運用額の最大0.702%(年率)+ファンド費用がかかります。
楽ラップ手数料プランの成功報酬併用型について…
基本となる手数料が固定報酬型に比べて安く設定されており、利益が出た場合のみ追加で手数料がかかるコースです。具体的には、運用額の最大0.594%(年率)+ファンド費用がかかり、追加で利益に対して5.4%かかります。

ちなみに、ファンド費用というのは、投資している商品に対してかかる費用であり、運用商品によって異なるため一概には言えませんが、概ね0.1%~0.4%ほどかかります。どちらのコースにしても、ざっくりいうと運用額の1%程度かかっていると考えておけばよいでしょう。

強気な人は固定報酬型を、弱気の人は成功報酬型を選ぶべし

では、上記を踏まえて「固定報酬型」と「成功報酬併用型」ではどちらを選べばよいのでしょうか?これについては個人的な考え方としては、「固定報酬型」をお勧めいたします。「損してる上に手数料を払うなんてバカバカしい!」と思う方は「成功報酬併用型」を選んでももちろん構いません。しかし、運用はギャンブルではないので、利益が出た場合のことを積極的に考えるべきだと思います。(もちろん増えるつもりで申し込むわけですからね)

固定報酬型と成功報酬型の手数料を比較してみる

楽ラップ申し込み時の診断を信用する前提で考えると、診断結果の中に「想定リターン」というものが出ています。これはおそらく過去の運用実績から出しているものだと思いますが、どのくらいの利益(あるいは損)が予測できるかの範囲が算出されています。

例えば「5年後」時点で-20%程度から+70%前後で算出されているとします。この想定のちょうど真ん中で着地したとしても、+50%です。そうすると、「固定報酬型」でかかる手数料が0.702%に対して、「成功報酬併用型」でかかる手数料は0.594%+2.7%かかることになります。

仮に100万円預けていると、5年後に50%増えて150万円になったのに対して、「固定報酬型」では10,530円、「成功報酬併用型」では49,410円かかる計算になります。(これくらい儲かれば手数料なんていいという気にもなりますがw)損をした場合でもここまで大きく差が開くことはまずないので、利益が出た場合を優先的に想定して固定報酬型を選ぶというのは一つの選び方かと思います。

ただ1点、成功報酬併用型のメリットを付け加えるとすると、利益が出た場合にかかる税金というのは手数料を差し引いて考えられますので、かかる税金は固定報酬型に比べて多少抑えられます。それらを踏まえて固定報酬型か成功報酬型か自分で判断してみることにしましょう。

楽ラップをするといくらくらい投資額が増えるのか実際の費用に置き換えてみた

投資初心者であれば、「結局いくら儲かるの?」と思いますよね。(私は思う!)だって、証券会社に記載されているのは○%と記載されており儲かった時の想定が見えにくいんですよね。そこで、獲らぬ狸の皮算用ではないですが、楽ラップの診断結果に記載されている、「想定リターン」が実際どれくらいのリターンなのかについて、まとめてみました。

楽ラップの診断結果で想定リターンが「5年後に-20%~+70%」と記載されている場合で考えてみます。例えば楽ラップに10万円5年間預けたとします。5年後に-20%であれば資産は8万円に減ってしまいます。5年後に+70%であれば資産は17万円に増えています。平均すると、12.5万円ですね。

つまり「5年後に-20%~+70%」とは10万円預けたら5年で大体2.5万円くらい増える可能性が高いということです。もちろん、保障されているわけではないですし想定外に損が出たり利益が出たりするかもしれませんが、定期預金に5年間預けても利息は1,000円つけばいい方ですので、運用がいかに大事かがわかりますね。

また、診断結果での「想定リターン」は1年後、3年後、5年後と出ていますが長期になればなるほど平均のリターンは増えていき、より損失から遠ざかることが分かるかと思います。ただ、これはあくまでもシミュレーション。内容を見た上で投資は自己責任なので、その旨を肝に銘じておくようにしましょう。

楽ラップのデメリットを考えてみた

いいところばっかりに思える楽ラップですが、投資初心者楽ラップのデメリットについても2点考えてみました。

何を買っているのか分かりにくい

そもそも何を買えばいいか分からないということから、楽ラップをチョイスしているのですが、楽ラップをしながら勉強し、知識がついていく想定で考えてみます。

楽ラップの運用は、基本的には「ファンド(投信)を売り買いする」ということになります。ファンドというのはもちろんそのなかでも株だったり債券だったりを売り買いしていますので、正確には「勝手に株を売り買いしているファンドを勝手に売り買いする」ということです。これにより、最終的に自分が今何を(どの銘柄の株を)持っているのかが分かりにくくなります。

ラップサービスが「おまかせ」である以上、そこまで詳しく見なくても黙って任せておいていいのですが、「日本株」「外国債券」だけじゃ納得できない!という方には少々わずらわしくなってしまいます。細かく運用内容を把握されたい方は、直接ファンド、もしくは株等を買われたほうが納得できるでしょう。

そもそもそんなかたはラップサービス自体に興味を持たないかと思いますが。当然、運用に口出しも出来ませんので、「これから日本株が上がるんじゃないかな?」と思っていたとしても勝手に日本株を減らして外国債券を増やされるというような運用も起きるでしょう。投資方針について明確な意思があるかたは、ストレスの溜まる商品になるかもしれません。

極端な投資が出来ない

これも投資初心者にはこういう悩みは出てこないと思いますが。。

設定された質問に答えることによって、その人のライフステージや性格を考慮し、資産配分を診断してくれるのは楽ラップの特徴です。しかし、この診断内容は極端な配分がされないようです。

「国内株式」・「外国株式」・「国内債券」・「外国債券」・「リート」とカテゴリを分けて、それぞれを何パーセントずつ持つのかが診断結果として出てくるのですが、極端な配分、たとえば「国内株式50%」「外国株式50%」「その他0%」のような配分は出てきません。あくまで長期的には各カテゴリの資産を持つことがリスク回避・リターンの最大化という前提があるため当然と言えば当然なのですが、「損してもいいからめちゃくちゃ値上がりを狙って欲しい!」のような積極的な投資はできないということです。

逆に、「株なんて怖いから少しも入れて欲しくない」のようなこともできません。そういうかたは勝手に株や債券を買えばいいのですが、問題は、「他にもっている資産の状況を考えてもらえない」ことです。

株をたくさん持っている方であれば、本来はそこも踏まえて「株のリスクは十分とっているから債券を多めに」というような運用が理想的ですが、楽ラップでは、それ以外に持っている資産の状況は無視されます。

あくまで、資産をすべて楽ラップのみで持っている前提で診断・運用されますので、極端に多い資産(たとえば相続で株をたくさん持っているなど)のある方はその資産とは別に持つよりも、「その資産を売って」楽ラップを持つほうが、資産の偏りは解消されるでしょう。

楽ラップで儲かったお金に対して税金はどうなるの?

投資初心者は投資や株で儲けたお金って税金がかからないの?と疑問に思うと思います。(はい、投資初心者の私は税金がかからないと思っていましたw)結論的に、儲かった分は税金を納めないといけないというのが国のルールなので、支払わないといけないのですが、では、いくら払わないといけないのか?

まず、投資で得た利益については、「譲渡益税」という税金がかかります。当然楽ラップにもこの税金はかかってきますが、税金の内訳は下記のようになります。

 

利益金額の20%(所得税15%+住民税5%)

仮に、100万円預けておいて、投資により110万円になったタイミングで解約すると、利益の10万円の対しての20%である、2万円が税金としてひかれるので帰って来るお金は108万円ということになります。

ちなみに、投資初心者でもNISAは知っていると思いますが(NISAは100万円までの投資で得た利益に税金がかからないという制度)、楽ラップで得た利益は税金からのがれられません。楽ラップではNISAは使えないということは覚えておいたほうがいいとおもいます。