本日はスーツの蘊蓄(うんちく)を一つ。

スーツ

スーツの聖地をご存知ですか?
世界的には、イギリスの「サヴィル・ロウ」でしょうか。歴史ある名門テーラーが集めるスーツの聖地は日本語の「背広」の語源にもなっている場所です。イタリアではビエラ地区でしょう。ゼニアやロロ・ピアーナ、カノニコなどテキスタイルブランドを次々と生み出している、ビエラ無くして今日のスーツを語る事は出来ないでしょう。


では、日本のスーツの聖地は?



”日本のスーツの聖地は愛知県 一宮です。”

メガネは福井県鯖江、ジーンズは岡山県 そして、スーツの聖地は愛知県一宮市です。
海外ブランドもこの愛知県一宮でオーダーしている会社も多く、アクアスキュータムやポールスミス、バーバリーや、ランバンなどが利用しているという事です。

一宮の繊維作りの歴史は古いです。
平安時代から絹や綿織物生産に携わっており、明治時代以降は海軍のウール製軍服も作っていました。
このエリアは、木曽川、長良川、揖斐川という木曽三川が近くを流れており、安定的に水質のいい水を供給できるという立地から繊維工場が多くできたのではと思います。ビエラ地域もモッソ渓谷より綺麗な水を安定的に供給出来るという事から立地的には似ているといえますね。(※織物を綺麗な水で洗う必要がある為に綺麗な水が近くに必要なんですね。)

あとは独特の織り方も一宮人気の秘訣です。
昨今はオートメーション化が急激に進み、カノニコの工場では超高速織機が導入され大量生産が可能となっております。しかし、一宮の工場は低速織機であるションヘル織機を利用している工場が非常に多いです。ションヘル織機とは、明治時代から1960年代頃まで日本国内でメインで使われていた織機。近代的な高速織機と比べて織り上がるまでのスピードが非常に遅く、織り上がる時間は約5倍違うといわれています。しかし、出来上がりはまるで違います。縦糸と横糸を合わせて織り上げていくのですが、スピードが遅い分縦糸が深くまで折り込まれ生地に膨らみがでるのが特徴です。この生地の膨らみが独特の風合いとなり、一宮で作られた生地は立体感が生まれるという事ですね。


以上、スーツの蘊蓄でした。着こなしと共に、こういう情報も頭の片隅に置いておいてもいいかもしれませんね。
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