こちらの記事は、楽ラップドットコムサイトのモーニングさんに寄稿いただいております。

2012年からの「アベノミクス」による株の上昇に乗り、投資を始めた人も多いかもしれませんね。

しかし、株というものは順調な中でも急に下落し資産を奪っていくものです。

好調な人も痛い目を見た人も、そんな株価下落のときのリスクヘッジ方法を知っておくともしものときに役に立つかもしれません。

株価の暴落で資産が激下りする危険性

日本の株式市場は、まれに見る好調な相場が続いています。長期的に見ても2012年のアベノミクス開始移行、基本的には株価は右肩上がりで上がっていました。

しかし、2018年の12月に日本の株価は突如暴落するという自体に見舞われます。

実際に私の資産も株として持っていたものは”どえらい額”がぶっ飛びました…(涙

最大で15%も下落したため、100万円の資産は1ヶ月で85万円になってしまう計算になります。

それまで順調に株だけで資産を増やしていた人にとってはリスクヘッジを考える良い機会になったことでしょう。

一つ一つ自分で銘柄を確かめてリスクヘッジするのは難しい

とはいえ、忙しいサラリーマンにとって自分の持っている銘柄(商品)をひとつひとつ確認しながらリスクヘッジできる商品を購入したり、全体の資産バランスを整えたりとなるとかなり難しいと思います。

プロのファンドマネージャーですら専業で行っているくらいですからそんなことは素人が片手間に出来るものではないですし、そこまでやる必要も実はありません。


複数ロボアドを使いリスクヘッジする方法は可能か確認してみる

ロボットアドバイザー、通称ロボアドによる資産運用の場合はどうでしょうか?

ロボットアドバイザーの多くは様々な投資信託を自動的に売り買いすることでリスクヘッジと利益の最大化をバランスよく図っていけるものです。

ではそのロボアドバイザー自体を複数運用することが出来れば最強のリスクヘッジが出来るのではないかと思いつきましたがどうなのか?

主要ロボアドの投資先商品を確認

そこで、代表的なロボアドサービス(楽ラップ・ウェルスナビ・THEO(テオ) )についてそれぞれどのような投資先に投資をしているのか、確認してみることにします。

楽ラップの主な投資先

まずは楽天証券の運営する「楽ラップ」について見てみると、商品としては複数の「投資信託」に投資しているようです。

ではその投資信託はどのようなものに投資しているのかをさらに確認してみると…

  1. 国内株式
  2. 外国株式(先進国・新興国)
  3. 国内債券
  4. 外国債券
  5. 国内リート
  6. 先進国リート

というわけで、これだけでも十分な投資先を持っているようですね!

THEO(テオ) の主な投資先

THEO(テオ)の投資先は海外の「ETF」です。ETFも投資信託の一種ですね。

どのようなETFなのかを確認してみると下記のような感じでした。

  1. 新興国株
  2. 先進国株
  3. 先進国国債
  4. 新興国債券
  5. コモディティ
  6. 不動産

楽ラップと比べて、商品(ETF)自体が海外のものなので「国内」といった投資先はないのが特徴といえそうです。

ウェルスナビの主な投資先

「ウェルスナビ」の投資先は下記の通り。

  1. アメリカ株
  2. アジア・ヨーロッパ株
  3. 新興国株
  4. アメリカ債券
  5. コモディティ
  6. アメリカ不動産

米国が投資先になっている商品が多いようですね。こちらも投資先は「ETF」で日本を対称にしたものはないようですね。

3つのロボアドに投資すればリスクヘッジは可能か?

みてみると、どのロボアドも投資先が似ていることがわかりました。

つまり複数のロボアドを使い分けたとしてもそれはリスクヘッジしたとはいえず、別々の入り口から同じ投資先に投資をするようなものになってしまいます。

ではどのような方法でロボアド投資をすればこの先リーマンショックのような大きな下落があったときにリスクを軽減できるのでしょうか?

投資先のリスクヘッジはロボアドひとつで十分

それぞれのロボアドのなかで、投資先は6つにも分散されているので投資先を分散すると言う意味においてはひとつだけロボアドを持っておけば十分ということになります。

複数のロボアドを持つことはただ管理が複雑になるだけで結局自分はどこにどれだけ投資していて、儲かっているのかどうかも良く分からない状態になってしまいますので可能であれば運用するロボアドはひとつに絞ることをオススメします。

時間の分散が大事!

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投資の世界でリスクの分散というと、「投資先の分散」のほかに「時間の分散」が非常に重要と言われています。

一度に大金を投資してしまうと、運悪く買ったタイミングが悪ければ価格が下落したときに大損をしてしまいますが、長期にわたって少しずつ買っていれば安いときも高いときも買うことになるので、「平均的な価格で」投資をすることが出来ます。

間違って高い価格で買わないためには、こうして時間をかけてコツコツと(いわゆる積み立て)投資をすることが非常に重要です。

リスクヘッジは1日してならず

投資のリスクを減らすため、よくやりがちなのは「投資先」を分散させることです。

間違ってはいないですが、投資信託やロボアドバイザーにおいては複数の商品を持ったとしてもその「中身」が同じであれば意味がありません。

特にロボアドであれば最初から中身が十分に分散されているので複数持つ必要はありません。

それよりもロボアドでの最大のリスクヘッジは「積み立て」による時間の分散ですので、安全に投資を行いたければ有り金を一度に突っ込まず、時間をかけて投資を行うこと(つまり今すぐはじめること)が大切ですね。